バガボンド(23) / 井上雄彦
- 作者: 井上雄彦,吉川英治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/06/23
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 8回
- この商品を含むブログ (101件) を見る
又八がすごいですね。
1巻からずっと又八の存在意義を今ひとつ感じ取れていなかったんですが…。
そうだよね、小次郎の印可状を手にした時点でこのような動きは予想できたよな。
武蔵と小次郎を繋ぐという大役を果たすことになりそうです。
と言っても、この流れで武蔵と小次郎が戦うことに果たしてなるのか。
いずれ引き合う二人としても、この舞台は相応しくない。
また、伝七郎を私は信じている。男だと。
既に伝七郎はこの巻で我々を安心させてくれました。
植田の破門という苦渋の決断によって。
何よりも、武蔵がまだまだ途上にあるというのが大きいでしょうね。
今の段階で小次郎との戦いを経て全ての解を得るというのはないでしょう。
小次郎との戦いは最後のもやもやが吹っ切れるとか、むしろ吹っ切れた時点で純粋な戦いとなるほうがありそうですね。
しかし、植田の「愚直は美徳ではない」という発言を受けて一つ。
武士道というか、侍の誇りというものはつまるところ「愚直」にある。
そう、バガボンドを見ていて思います。
ちっぽけな自己顕示欲で死んでいく。吉岡拳法の面々しかり。
確かに我々現代人は「愚直は美徳ではない」ということを理解できますが、この頃の人たちはどうだろう?とか思ったりします。
あと、気になったのは巌流島決戦を忠実に描くのか。
まあ、史実は知らんし、吉川英治氏の原作も知らんので巌流島が真実なのかは知らんわけですが。
巌流島決戦となると、しっかり決闘の申し合わせがあった上で、つまりは最終回クライマックスを予告しての…と言うことになりそうです。
ちゅーか、史実は当然無視してるか。聞いた話で確実ではないですが、確か二人には年齢差があったような。
漫画だからね。