絶対可憐チルドレン(1) / 椎名高志

絶対可憐チルドレン (1) (少年サンデーコミックス)

絶対可憐チルドレン (1) (少年サンデーコミックス)



待望のコミックス。
1・2巻同時発売という嬉しい計らい。
37・38合併号からの読者の私は知らなかったんですが、絶チルには紆余曲折あったみたいで…。



まず、2003年発売の週刊少年サンデー超増刊7月号で絶チルの読み切りが掲載される。
ほとんど原型は同じだが、随所で変更点が見られる。例えば水元→皆本のように。
そして、2004年発売の週刊少年サンデー39号、40号、41号、42号で短期集中連載版として1巻に掲載されている4話が本誌に掲載されたわけです。
そしてそして!それから1年余りが経った2005年発売の週刊少年サンデー33号(最近だな…)から本誌での連載開始されたというわけです。



大変だったんですね。椎名先生。
読み切り掲載されてから2年間で計5話。そして、連載開始。
こんなにも面白いのに。
これで1・2巻同時発売の謎が解けましたね。



さて、記念すべき1巻はなんとなく黄色を基調としたカバーデザインになるんじゃねーか。と思っていたんですが、予想は大きく外れました。カバーの表は赤。2巻は青。裏は銀色で、裏の絵とあらすじは表の色で描かれております。
銀色は主にカバータイトルで使用されており、この銀色は不動のようです。随所で黒がアクセントになっている。そんなカバーとなってますね。
1巻赤、2巻青と来たら3巻はどうなんのかな?赤青の繰り返しとなるとKATSU!と同じになっちゃうなあ。



結構雑誌で読んでいる作品はコミックスのカバーがどうなるのか?というのがコミックスの楽しみで重要になっている気がします。デスノのカバーカラーの予想を兄弟でしたりとかね。赤、青っつーたら次は黄色だよな。



さて、長くなりましたが1巻について。
先述のように1巻に掲載しているのは短期集中連載での4話とその前の読み切り1話。
カバーの折り返し部(なんて言うんだろう?ジャンプで言うと作者コメントが載っているところ)に四コマ漫画が書いてあったのが非常に嬉しかったですね。
1巻で驚いたのがエスパーのレベル表の出てくる頻度の高さ。まあ、読み切り1話→短期集中連載4話→本連載という流れを考えればある程度出てくるのも分かりますが、そのレベル表ってそれほどまでに重要ですか?あんまり…正直なくても困らないと思いますけども。以前コメントで指摘されたのですが、このレベル表は震度のパロだそうで。つまりは、ネタなわけですよね。



しっかし、面白いな。
作品自体なんやかんや言う必要ないくらい面白いっすわ。
随所で見られるパロディもそうなんですがね。
パロと言えば4話で登場した超能力排斥団体「普通の人々」テロ実行部隊が幸楽の面々だったのに気づくのがかなり遅れました。そういう集中力が乏しいのかも。ただ、江成氏が見当たらないのが非常に残念。
そういえば読み切り版では普通の人々はサザエさんですね。後のカツオと波平がウケた。しかし、タマもしくはイクラちゃんらへんが見えればもっと良かったんですけどね。そこまでいくと色々問題でてくんのかな?



短期集中連載で既に薫が将来、クイーン・オブ・カタストロフィー―破壊の女王―となり、エスパーと普通人の戦争が起こる。というようなストーリーの中軸を担うであろうことが出てきています。これを出されたら、読者は連載を希望せざるをえないでしょう。椎名先生のあざとい狙いが見え隠れします。が、そのおかげで現在私は絶チルを読めているわけで、感謝の一言ですね。



一つ疑問なんですが、読み切り版であった水元(皆本)が超度7のエスパーであるという設定は今も生きているんでしょうかね?