ロボとうさ吉(5) / 加藤和恵

ロボとうさ吉(5) <完> (シリウスKC)

ロボとうさ吉(5) <完> (シリウスKC)


ロボとうさ吉最終巻。
すでにわかりきってはいたことですが、スターゲイザーがロボとうさ吉の系譜を継いでいることに淡い期待をしていたロボうさファンとしましては…決定打です。



表紙折り返しの作者コメントでは

なんと…!自分の力足らずで、物語途中で終ることになってしまいました!

とあり、ロボうさ1巻にあった物語の進度をえんぴつで喩える描写が今回も登場。
出だししか終わっていないことが作者からはっきりと明言されてしまいました。



また、巻末のオマケページでも

私だって描きたい事が山ほどあったがプロの世界はキビシイ!仕方ないのだ!!

と加藤先生もご自身を無理やり納得させるしかないような状態のようです。



正直に言えば確かに加藤先生の力量不足は否めないでしょう。
しかし、不運だったのはこれだけの魅力溢れるストーリーを上手く商業誌ベースに乗せることが出来なかった、そのように導けなかった編集と創刊間もないシリウスの連載として始まってしまったということもいえるのではないでしょうかね。
現在連載が始まっているスターゲイザー(ロボとうさ吉のパラレルワールド的ストーリーと考えられる)に大きな期待を寄せていますが、これも長期が約束されているようではないので過度な期待は禁物かと自身を戒めています。



ちなみにシリウスは現在怪物王女を中心に据えて立て直しを図っているようです。
先月号からスタートしたホラー読み切り大量投下や新連載の毛色を見ても、怪物王女≒ホラーという図式を持っているようです。
しかし、怪物王女ってホラーか?
大別すればそっち系統でも怪物王女の面白さってまた違うところにあると思うんですけどね。
まあ、シリウスの迷走は小生ごときでは止められませんので静観決め込むことにいたします。
ただ、志村貴子先生と尾玉なみえ先生の新連載にはカナリ期待しています!
が、これもあまり期待しすぎると痛い目に合いそうな気がして今から不安にかられていますよ。



何はともあれ、私は加藤和恵先生を応援し続けますよ。
いや、本当に。出来れば出版社立ち上げて、月刊誌創刊して、ロボうさの権利買って、最後まで描ききってもらいたいくらいですから。
まあ、妄想ですけど。