コード・エイジアーカイヴズ(1) / AIYAH:BALL・WARHEAD



今、季節外れな天候のせいで部屋に出没した蜂を上手いこと外に追い出したsinyolitaです。
蜂が出没した後の部屋と言うのは恐怖の残像があり、あまりいたくはないのですが、コードエイジのレビューを行うことにします。



ガンガン連載中の作品。
既にゲーム化もされており(まだ発売はしていない?)、この作品自体が構想時からメディアミックスの一環としてあるようです。私個人としてはゲーム、アニメ等に興味をもてないため、あくまで漫画作品として認識しておりますが、その他メディアでの人気が高まれば、それはそれで良いことでしょう。



ただ、やはり漫画や小説などの作品がアニメ化されたりするのはあまり好きでないですね。
これは微妙な問題なんですけど、少なくとも先に原作漫画を読んでいる場合、自分が構築したイメージ(声やストーリーの重点、カット割りなど)とのズレが許せないんでしょう。特に重要なのは声。声の質もそうだし、喋り方や強弱の付け方などの全てにおいてイメージを作ってしまうんですよね。これは結構多いんではないでしょうか。



ドラゴンボールのようにアニメを先に見て、原作漫画を読んだ場合は当てはまっていないんですが、「アニメを先に見れば違和感を感じない」とは言い切れないでしょう。それは私がドラゴンボールと出会ったのが鼻水たらしたガキのころであったこと、その後アニメというアニメを見ていないことによります。つまりは漫画>アニメという図式が頭の中にある私が漫画とアニメの関係を客観的には見れないということです。



アニメを全く見ない私が、「漫画とアニメの両方を楽しむ」には次のような思考様式、認識が必要になると考えられます。
漫画とアニメを別のものとして捉えるということ。
それは一般的な漫画とアニメの両方を楽しむという概念からは外れるでしょう。
原作があるから、アニメでの写実や変化が楽しめる。オリジナルストーリーが楽しめる。同一の世界観でも切り口の違いが楽しめる。実際にはそれが正しいのでしょう。
しかし、やはり漫画偏重の私としては「漫画とアニメを別のものとして捉える」ことがなければアニメ自体を見る機会はほとんどないでしょう。



今、ふと思ったんですけども、私はドラマとかも好きでないんですね。
アニメとドラマの共通項。
フィクションの物語の中に実在する人間による演技が加えられる。ということでしょう。
もしかしたらこの点が私のアニメ離れの原因かもしれません。
漫画はあくまで私の中でフィクション。空想や妄想なわけです。
その虚構の中に出てきてしまう、現実が嫌なのかもしれません。
でも、最近は少し心境の変化があって、「アニメ」も見てみようかな…と思いだしているので、何か良作があればご教授いただきたいです。



さて、コードエイジの話をしましょう。
ストーリーは文句なく面白い。
展開の仕方もいいし、独自の世界観や設定をご丁寧に説明しすぎない(説明する必要がない)というところも良い。
が、一つ気に入らない点が…。
ガンガン本誌でコードエイジの裏話というのが掲載されていたんですが、どうやらこの作品はパソコンで書いているようなんですね。
その描き方というのが「各キャラ」と「背景」を別々に作って、最後にコマに入れて調整する、というものなんです。
…おかげでひとコマひとコマ丁寧に見ていくと、その別々に作って入れ込んだ、というのが良く分かるような不自然さがにじみ出てくる。貼り絵を見ているような感覚になります。




それが勿体無い…。
そのせいでたまにいきなり冷めたりする。
「このコマ不自然だなあ」という感想が出たりする。
私は技術が進化すればそれを利用するのは当然だと思っている人間ですが、技術ではまかなえない部分を理解することの重要性も理解しているつもりです。
今週のブリーチのネタではありませんが、「手にぎりのおむすびを機械が作る」ということほど可笑しなことはないと思うんですよ。
「パソコンで漫画を描くな」ということではなく、漫画というのは一つ一つの絵で構成されるということ以上に、コマ全体、ページ全体で構成され読まれるものだと思うんです。現在のコードエイジではその視点が欠けているのでは…。そんなことを思ったりもします。



まあ、色々な漫画があり、それぞれに嫌な点は必ずと言っていいほどあるわけで、コードエイジの嫌な点がそれだったということ。
作品全体で評価するわけですから、それが決定的な欠点となることはありません。
今後の展開を楽しみにしています。